ソルトルック株式会社/塩見健二税理士事務所
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収益不動産 2021.07.26
  • 税理士が教える!不動産投資向け融資のバルーン付返済プラン

収益不動産のネットキャッシュフロー(=家賃収入▲諸経費▲税)と銀行融資の返済を合わせる融資条件を解説します。

先日、小職が旧旧耐震の駅近の区分マンションを収益で保有するか否かを検討したときの話です。

 

バルーン付融資とは

収益不動産のよくある返済方法は、返済期間の約定弁済が毎月定額の元金均等払いというものです(※フルアモチとも呼ばれる)。

金融機関からDSCRをよくするために毎月の利息と元本の弁済を同じにする元利均等払いの提案をされることもあります。

バルーン付融資とは、この月々の元金の弁済を少なくするために最終弁済時の返済額を大きくする返済プランです。

バルーンは、いわば返済の先送りのおまけと考えてもらって大丈夫です。

バルーン付融資は、最終弁済額の負担が重たくなりますが、月々の約定弁済の負担を軽くできるためDSCRがよくなります。

耐用年数越え物件の資金計画の注意点

小職が、今回、旧旧耐震である駅近区分マンションの購入にいたらなかった最大の要因は、資金計画で採算がとれなかったからです。

旧旧耐震や築古の木造アパートは、税務上の法定耐用年数越えが割安で出回っているものです。

その理由は、そもそも融資が付かない、返済期間が短いため割安で出回っているのです。

返済期間が短いため、月々の約定弁済が重たくなりますとK%(返済比率(※通常は50%位))の悪化によりDSCRが悪化してしまうと次の物件の買い増しができなくなります。

自己資金をたくさんいれてK%をよくする必要があるのか検討課題になります。

 

バルーン付融資の適用例

バルーン付融資は、通常の融資よりも金融機関にとってリスクがある融資といえます。

最終弁済時の融資の回収根拠を明確にする必要があるからです。

このようなバルーン付融資の適用例は次の通りです。

イ 実勢価格よりも相当に安価で購入できる法定耐用年数越えの不動産

ロ リート等の不動産ファンド

ハ 金融機関の都合

 

バルーン付融資の注意点

バルーン付融資の適用例で金融機関の都合と書きました。

この金融機関の都合とは、その融資希望者と金融機関が全く取引のない状態だと、3年後に一括弁済といったバルーンが融資条件に付されます。

このような条件ですと、融資のリファイナンスを受けられるか不明になります。

仮に、リファイナンスにならなかった場合は、他の金融機関やノンバンクへリファイナンスを検討してもらう必要があります。

通常は、金融機関から金融機関へのリファイナンスは応じないのでノンバンクへのリファナンスになります。

そうなりますと、抵当権の再設定、金利の上昇、アップフロントフィーの発生で損益計画や収支計画がグチャグチャになってしまいます。

あと、バルーン付をするか否かは、支店長次第といったところがあります。

 

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