プロジェクトファイナンスや収益不動産へのファイナンスは不動産に抵当権を設定して融資がなされます。
金融機関としては、債権がデフォルトしたときに抵当権を実行して債権回収をするのか任意売却で債権回収を図っていきます。
そこで重要となるのは、安全に担保評価だけ債権が回収できるかを審査の過程で行います。
ライフラインの見方
水道管やガス管といったライフラインは地中に埋設されています。
ここで重要となるのは、担保物となる不動産のライフラインが他人の土地に無許可で利用されていないか、または他人のライフラインが無許可でその担保となる不動産に入り込んでいないかです。
銀行や信用金庫、信用組合は、ライフラインの埋設位置が記載された書類まで求められないですがノンバンクの場合は求められる場合が多いです。
境界の見方
隣の不動産や公道との境界があいまいな不動産は、担保物の売却が困難ならしめます。
ですので、境界確認が取れていない不動産はローン審査が通らない可能性が非常に高いです。
特に、官民測量といわれる公道と私有地の不動産の境界を確定させるには数か月単位の時間を要します。
ですので、そのスケジュール感で融資審査も考慮しないと売買契約違反で多額の違約金が生じてしまう可能性があります。
越境の見方
越境は、担保となる建築物が他人の土地に入り込んいる場合や他人の建築物が担保物となる土地に入り込んでいる場合です。
ローンの審査には、境界ほど影響がないとみています。
ポイントとしては、越境について当事者で合意がとれており、その覚え書がなされているかです。
嫌悪施設の見方
ベテランの銀行員さんは、住所を聞いただけで、そこは嫌悪施設の近くにある不動産だから融資はできません。と門前払いされます。
なにが嫌悪施設なのかが明確でないですが、融資目線で嫌がられるのは下記のとおりです。
刑務所、屠殺場、火葬場です。
結局、担保回収のときに想定通りに売れるか不明だから担保物としてみられないのでしょう。
病院、消防署、警察署等のサイレンのなる緊急車両が通過するエリアの不動産は、銀行員にとってマイナスにならないようです。
建築物の見方
これは、建築確認が取れた図面通りの建物と現況が異なっている場合が該当します。
ここで重要なのは、検査済証を取得後に増築、改築されている不動産です。
戸建に多いですが、1階にサンルームを作っていたり等です。
あと、行政に増築、改築が発覚した場合や改修工事という行政指導が入る恐れもあります。
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