コロナ融資以外の融資支援のひとつに資本性ローンがあります。
今日は、この資本性ローンについて説明します。
資本性ローンのターゲット
コロナ禍における金融支援は、主に信用保証協会のセーフティや危機関連といった保証枠や日本政策金融公庫のコロナ枠です。
当然、この保証枠や融資枠で足りない場合は、金融機関からのプロパーでの支援になっていきます。
ですが、プロパーの支援だけでなく今回説明する資本性ローンも支援の一つになります。
資本性ローンのターゲットになるのは、コロナ禍までは業績がよかったのですが、コロナ禍によって大赤字や債務超過に陥った企業になります。
要するに、コロナが終息後に融資の回収見込みがある企業ということです。
資本性ローンの販売先
資本性ローンは、特殊なローン商品であるため民間の金融機関で販売されていないです。
いわゆる、政府系金融機関から販売されています。
販売されているのは、日本政策金融公庫（国民生活、中小公庫）及び商工組合中央金庫になります。
日本政策金融公庫は、申込から着金又は借換えまで3ヶ月程度です。
商工組合中央金庫は、審査が非常に厳しく申込から着金又は借換えまで6ヶ月程度かかります。
資本性ローンの提案パターン
資本性ローンが提案される類型は、3パターンです。
一つ目は、メイン行から政府系金融機関への働きかけです。
これは、メイン行が融資継続するのに政府系を巻き込みたいという意図があると考えられます。
二つ目は、政府系金融機関からの借換えです。
これは既往債務を資本性ローンに借換えすることによって月の約定弁済額を少なくしたり、保証協会等の支援を取りつけやすくするためです。
三つ目は、企業からの金融機関への融資打診です。
シニアローンだとキツイので資本性ローンで真水の運転資金が欲しい等が考えられます。