コロナ禍で業績が悪化している不動産業者が増えてきました。
業績悪化に伴い実態債務超過に陥っている不動産業者もあります。
このような不動産業者に対するプロジェクトファイナンスの融資の組み方を説明します。
銀行融資の目線
実態債務超過の意味ですが、決算書の純資産額から回収不能な債権、債務超過の関連会社の株式、塩漬けになっている不動産の簿価を純資産額からマイナス査定していきます。
この簿価の純資産額から現金化しないような資産をマイナスしていくと実態の純資産額となります。
この実態純資産額が負の値になっていることを実態債務超過といいます。
銀行の抵当権の設定のみで融資する、いわゆるプロパー融資は、実態債務超過状態ですと無理と考えた方がいいです。
ですので、保証協会の有担保の信用保証枠を利用したプロジェクトファイナンスが現実的なラインとみてもらったらいいです。
リフォーム資金
実態債務超過に陥っている会社は、手許の資金が少ないです。
ですので、リフォーム資金も融資で賄いたいとおもいます。
上記①で説明した保証協会の有担保枠を利用した場合は、リフォーム資金まで対応になるかいいますと、これはケースバイケースです。
仕入の不動産が高値つかみしているような状態ですとリフォーム資金まで保証されないと考えてもらっていいです。
ノンバンクからの融資
ノンバンクからのプロジェクトファイナンスは、コーポレートをあまり評価しないので問題ないです。
手許資金が十分でない場合は、資金繰り表を求められたりします。
ですが、ノンバンクは不動産のみの与信審査になりますので、金融機関ほど担保評価がのびないです。
ですので、金融機関からの融資よりも多額の自己資金が必要となってきます。