法定耐用年数越えの不動産を投資対象とする場合とその出口戦略の注意点を説明します。
事業計画の考え方
法定耐用年数越えの不動産は、いわゆる旧旧耐震や旧耐震といわれる建物に多いと思います。
旧旧耐震は、1971年(昭和46年)以前に建てられた建物です。
旧耐震は、1971年(昭和46年)~1981年(昭和56年)に建てられた建物です。
1981年以降は、新耐震といわれる建物です。
旧旧耐震ですとRC造であっても耐用年数越えということが考えられます。
旧耐震ですとS造や木造が耐用年数越えということが考えられます。
このような耐用年数越えの不動産は、銀行ですと融資対象外になります。
ですので、信用金庫や信用組合からの資金調達が前提となります。
信用金庫や信用組合ですと返済期間10年というところが多いです。
ですので、家賃収入に対しての返済比率が非常に高まります。
そのため相当な自己資金をいれないと返済負けの事業になります。
この自己資金をいれすぎると、マルチプルの数字が悪くなるため不動産投資の醍醐味である融資によるレバレッジ効果が薄れてしまいます。
出口戦略
仮に、融資が組めて保有期間中のキャッシュフローも見えたときに出口を検討する必要があります。
ここでは区分マンションを前提に話を進めます。
区分マンションですと出口のイメージは、オーナーチェンジ、実需での売却になります。
オーナーチェンジは上記のように多額の自己資金をいれてまで投資する買主希望がみつかるかです。
実需での売却ですと耐用年数越えの不動産に住宅ローンを組める融資先を見つける必要があります。
フラット35の融資審査が通るかが肝になってきます。
フラット35は、不動産が適合証明がとれていることが要件となります。
それがとれますと完済時の年齢が80才まで最長35年の融資が組めます。