制度融資の注意点を説明します。
制度融資の概要とローンの特徴
制度融資は、保証協会の保証に更に、市区町村が再保証するといった保証制度付の融資をいいます。
ですので、保証協会は、債権がデフォルトしたときも市区町村が再保証をしてくれているので損失が抑制できて保証協会の保証審査が通りやすいといえます。
あと制度融資は、市区町村が再保証しますので、市区町村との面談があります。
このような制度融資のローンの特徴はつぎのとおりです。
融資ロットは小さいです。
市区町村によってローンの内容は異なりますが最大でも2000万円がイメージです。
金利は、固定の低利です。
利子補給もついているローンもあります。
信用保証料も区や市が半分補填してくれたりします。
とにかく制度融資は、金融コストが安い優良ローンといえます。
制度融資の注意点
注意点としては2つあげられます。
1つ目は、内入れ弁済(※繰上弁済ともいう)できないローンがあります。
事業性ローンの場合は、内入れ弁済をすることが少ないです。
ですが、プロパー融資と保証付き融資の融資額のバランスが崩れてきたとき内入れ弁済を検討したりします。
バランスが崩れる原因の多くは返済期間です。
プロパーと制度融資の協調融資だとプロパー3年、制度5年ないし7年といった返済期間が多いです。
こうなりますとプロパーだけが、どんどん返済が進んでしまいます。
ちなみに、内入れ弁済は不可ですが全額一括弁済は認められます。
ただし、固定金利の制度融資だと解約違約金が生じる場合があります。
2つ目は、制度融資の口数です。
市区町村によって内容は、異なりますが融資口数を2口までと縛っている市区町村があります。
そうなりますと制度融資の利用できる融資枠は余っているが口数をマックスまで使っているので利用できないといった事態が生じてしまいます。
借換え時の注意点
上述のとおり、制度融資は口数に制限を設けている場合があります。
制度融資の借換え時に注意点がでてきます。
それは一度、手許資金で完済の履歴を作ってから新発の融資をうけるのか、それとも手許資金で完済せずに新発ローンで既往ローンの飲み込んでしまうかです。
制度融資の場合は、手許資金で既往ローンを完済してください。というものが多いです。
こうなりますと手許資金が少ない事業者さんは、制度融資から制度融資への借換えができなくなる恐れがあります。