不動産の売買契約には、契約の約定通りに決済できなかったときに決済額の10%ないし20%の違約金を買主から売主に支払うという違約金条項があるものです。
買主としては、資金調達の失敗で違約金を支払うリスクをできるだけ軽減させたいものです。
ローンの目安を予測する
その購入希望の不動産の収益価額と積算価額をある程度計算したらローンで、購入価額のどれだけ補えるかわかるものです。
比較的融資が伸びやすいのは、やはり信用金庫や信用組合です。
あとマインドで重要なのは、不動産賃貸業者に多い思考がフルローンです。
確かにフルローンによる融資は、レバレッジ効果を究極に高めれます。
ですが、そもそもの話ですが、購入決済できる資金がないと話にならないです。
ですので、自己資金を活用して購入できる範囲のクラスの不動産を購入することが重要となります。
契約のアレンジメント
通常の不動産取引は、契約日と決済日に1月ぐらいのタイムラグが生じます。
この1月をなくして契約日と決済日を同日ないしは、契約日と決済日を数日しかあけない方法です。
買主からすればローンの承認が降りてから契約が行えるので購入決済ができなくなることによる違約金リスクを軽減させることができます。
ただし、2点注意が必要です。
1つ目は、売主がその決済方法を認めるかです。
不動産取引は、売主の立場が強いものですので、そんな条件だと売買契約を結びません、と言われたらお仕舞です。
2つ目は、契約日と決済日の期間が短いと嫌がる金融機関があります。
ですので、このタイムスケジュールでいけるのか事前に金融機関にヒアリングすることが重要となります。
すでに不動産を保有している場合
すでに何棟か不動産を保有している場合は、担保余力があるか否かをチェックした方がいいです。
ローンの返済が数年間経過していると担保余力があるものです。
最悪、購入物件の担保額では満足いくローンが組めない場合はオイタン(共同担保)でローンを組むしかないです。
違約金をしはらったときの違約金の会計、税務処理
違約金は不動産取引の失敗により買主が売主に支払う金銭です。
この違約金の会計処理は、3つ考えられます。
一つ目は、不動産取引にかかるものであるため原価として処理します。
二つ目は、正常な営業取引でないことから雑損失として処理します。
三つ目は、特別な損失であるため特別損失として処理します。
納税者のことを考える税理士は、原価として処理します。
雑損失や特別損失として処理すると金融機関からヒアリングされるためです。
違約金の消費税の処理は、不課税となります。