自社利用の店舗不動産の融資付けの目線を説明します。
耐震基準
店舗不動産は、駅近にある場合が多いです。
そのため古い建築物が多いといえます。
1981年5月以前に建築確認を取得した不動産は、旧耐震といわれる不動産になってきます。
旧耐震の不動産は、現行の新耐震の不動産よりも地震に対して脆弱です。
ですので、基本的に銀行は担保としてみない傾向にあります。
ですが、自社利用の店舗不動産の場合は、融資対象とします。
返済期間
店舗不動産の返済期間は、住宅ローンや収益不動産用のローンより短いです。
その理由は、返済原資がその店舗を稼働することによる売上から経費、税金を差し引いた手残り金だからです。
安定した売上が期待できないことから融資期間が10年となってきます。
10年で土地部分の融資も返済するため返済がキツイと感じます。
融資額
融資額の目線は、3つの視点からみていきます。
1つ目は、融資実行時のコーポレートの財務内容です。
財務内容がよく売上、利益もでてキャッシュがある会社ですと、その購入する店舗から生じる利益よりも返済が大きくても審査が通ることもあります。
2つ目は、その購入する不動産の担保評価です。
担保評価と取得価額の差額は、銀行の無担保貸しとなります。
ですので、それが許容できる範囲での融資額となります。
3つ目は、その店舗の売上から期待できる手残り資金です。
手残りが少なく、購入する不動産が高い場合だと自己資金の負担が多くなるといえます。
基本はプロパー、根抵当権
不動産担保ローンの基本は、プロパー、根抵当権となります。
信用保証協会を利用したら、金融機関に入ってくる金利が少なくなります。
不動産という担保をすでにとれているため協会を利用しないのでしょう。
かといって、信用保証協会の有担保枠を利用することもあります。
この場合は、不動産の購入資金のため融資額が多く及び返済期間が長いため信用保証料も分割払いとなってきます。
保証協会の有担保枠
財務内容がよくない会社や担保物の評価が伸びない不動産ですと金融機関より有担保の保証協会枠の利用が提案されます。
この場合は、保証料が高額になる傾向にあります。
保証料の計算式が、保証期間と保障額になるからです。
そうなりますと保証料の分割払いということにもなります。
ですので、なるべく保証協会を利用しない金融機関で融資を組んだ方が割安な資金調達となります。