投資用不動産のバルーン付融資(※テールヘビーともいう)について説明します。
バルーン付融資の内容
通常の融資の返済プランは、元金均等か元利均等です。
元金均等は、月々の元本返済が同額のプランです。
ですので、返済スタート時は、元金に利息がオンされますので手残りが少なくなります。
元利均等は、月々の元金+利息の支払い額が同額です。
ですので、金融機関への支払いは、返済スタート時から完済時まで同じ金額となります。
バルーン付融資は、上記の元金均等や元利均等にオプションとして、月々の返済額を落として最終弁済額を大きくする返済プランです。
バルーン付融資が検討できる不動産の特徴
バルーン付融資は、耐用年数オーバーで返済期間が短い不動産に検討されます。
耐用年数オーバーの不動産の返済期間は、レンダーによって異なってきます。
例示ですと、建物の修繕状況や劣化状況をみて、あと10年はいけるだろうというふうな経済的残存年数でみます。
10年の返済ピッチですと、相当な利回りが見込めない不動産だと最初に投下する自己資金が大きかったり、月々のローン返済にポケットマネーをいれていくことになります。
当然に、ポケットマネーを入れ続ける事業計画(=DSCRが100%未満)は融資審査が通らないです。
そこで、物件取得時の自己資金の負担を減らしたり、ポケットマネーをいれなくするためにバルーン付融資が検討されるのです。
バルーン付融資の実務
バルーン付融資の最後の一括弁済部分の返済原資で考えられるのは、NCFから返済を差し引いた手残りの累積か、築古物件なので解体した後の土地の売却代金となります。
ですので、レンダーにとって非常にリスクの高い返済プランとなります。
そのため、バルーンをつけるか否かは、限られた金融機関で、かつ、支店長の判断が非常に左右していきます。
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