20㎡未満のワンルームマンションへのファイナンスをプロジェクト、エンド向けの2方向で説明します。
20㎡未満のワンルームマンションの建築規制
20㎡未満のワンルームマンションは、東京都ですと2000年頃までに建築された不動産が多いです。
これは2002年以降にワンルームマンションに対する建築規制がはいったからです。
現在のワンルームの大きさの規制は、東京都区部だと概ね25㎡以上となっております。
例外として豊島区と品川区は20㎡以上、渋谷区、28㎡以上、江戸川区30㎡以上といった感じです。
20㎡未満のワンルームマンションへのプロジェクトファイナンス
20㎡未満のワンルームマンションへのプロジェクトファイナンスはレンダーが限られてきます。
レンダー選定の目線は、信用金庫、信用組合、ノンバンクとなります。
地方銀行、メガバンクは融資審査の土台に乗らないところが多いです。
明確な理由は不明ですが、ワンルームマンション規制に逸脱している不動産だから担保としてみれないといったところだと考えられます。
あとは、そもそも20㎡未満のワンルームが築古で、かつ平米数が小さいため融資グロスが伸びないです。
金融機関からすると手間だけかかって金利収入にならないから、融資審査の対象としないのでしょう。
ちなみに融資額が伸びるか伸びないかは、以下できまってきます。
そもそも区分マンションは土地の評価額が非常に小さいために積算評価額だと実勢価格と大幅に乖離します。
金融機関は理論上の評価額と売買価額との差額を信用貸しとみてきます。
この信用貸しの審査は、そもそも売りきれる地域なのか、妥当な販売価額なのか、粗利益率は大丈夫か等の事業計画の妥当性、債務者の財務内容になってきます。
20㎡未満のワンルームマンションへのエンド向けファイナンス
20㎡未満のワンルームマンションへのファイナンスはフルエクイティ(全額自己資金)が成功の秘訣と考えられます。
と、いいますのも、理由は2つあります。
一つ目は、空室リスクです。ワンルームマンションは、一人の賃借人としか契約を結べないので入居するか空室かの2択となります。
それに入転居が多い単身者が入居者候補になります。
ですので、投資シュミレーションの空室リスクを総家賃収入の20%はとる必要があります。
二つ目は、ローンを使ってしまうと上記②でも説明したとおり金利の高い(2.0%~3.5%位)レンダーからローンを敷くことになります。
あと、築古物件が多いので耐用年数の関係でどうしても返済期間の短いローンを組んでしまうことから返済額が大きくなります。
そうなりますと、投資指標の一つである売上に対する返済比率(返済+金利)が50%を超える可能性が非常に高くなってきます。