新型コロナウイルスの蔓延によって信用保証協会付き融資のラインナップが増えております。
このラインナップのなかには、返済に据置き期間あり、無利子、信用保証料免除といった事業者にやさしい商品が多いです。
複数行同時入れを検討する局面
信用保証協会付き融資を一行単独でなく2行以上の金融機関といった複数行で同時に融資を受ける場合は下記のような場合が考えられます。
複数行で同じ資金使途で融資をすることを協調融資といったりもします。
一つ目は、創業間もない会社で、とりあえず取引する金融機関を増やしたいという場合です。
二つ目は、創業以来ずっと同じ金融機関と取引していたが間口を増やしたいと考えている場合です。
三つ目は、一行単独ではリスクが負いきれないから複数行に融資を分散させる場合です。
リスクが負いきれないというのは、保証協会付き融資であっても原則として金融機関が20%のデフォルトリスクをおいます。
すでに、与信枠をパンパンに使っている場合は、一行ではリスクが負いきれないと金融機関から言ってくることがあります。
複数行同時入れのメリット
複数行同時入れのメリットは、下記のとおりです。
一つ目は、新規の金融機関が増えることによって、その会社の融資枠が増えることです。
一つの金融機関しか取引していないと、その金融機関がお腹一杯ですといえばそこまでしか融資されないです。
ただ、このお腹一杯は銀行都合のお腹一杯であって事業者のお腹一杯ではないということです。
二つ目は、金融機関同士が互いの商品をけん制しながら融資商品を提案しますので保証協会がプロパーになったり、金利の下がった提案がなされてきます。
三つ目は、金融機関は、各々で独自の融資商品があります。ですので、この商品はA行だとあるが、B行にはないといったことがあります。行数を増やすと選択の幅が増えてきます。
四つ目は、金融支援には、前向き、様子見、後ろと大別できます。行数を増やすと前向きな金融機関と取引できる可能性があります。
複数行同時入れのデメリット
複数行同時入れのデメリットは、下記のとおりです。
一つ目は、決算書を提出したり、事業を説明したりと手間が増えるです。一行で行う手間を複数行でやります。
ですので、行数が増えるほど手間も倍々になっていきます。
二つ目は、金銭消費貸借契約書に貼る印紙が、行数が増えるほど金額が多くなっていきます。