リーマンショックが起こるまでは、銀行が事業会社に融資をしたときのデフォルトリスクを売買(CDS:クレジット・デフォルト・スワップ)をして、そのリスクを証券市場で投資家に販売される金融商品がありました。
ここ数年、毎年このCLOは再度販売(融資)されるようになりました。
今日は、このCLOの内容を説明します。
CLOスキームの内容
最近販売されているCLOは、シンセティック型と呼ばれるものです。
これは、融資債権を売買するものでなくデフォルトリスクだけをCDS契約によってリスクを売買するものです。お金の動きがないということです。
簡単にいいますと、保証協会付き融資の保証みたいなものです。
このデフォルトリスクは、金融市場で販売されることから企画段階でいくらの融資債権を買い取るのかが決められいます。
すなわち売切れたら買えないということです。
あと銀行は、事業会社から受け取った利子のうち一定額を、デフォルトリスクを買い取ってもらって投資家に支払います。
債務者の財務内容
上記で説明したとおり、CLOはデフォルトリスクを第三者に販売しています。
ですので、無担保、無保証のプロパー融資であったとしても銀行としては、実質的に有保証で融資していることになります。
そのため個々の銀行特有のこの業種にはプロパー融資NGといった門前払いがなくなります。
この点も保証協会付き融資と似ています。
CLOが保証協会付き融資と違う点は、画一的に決算書の内容をみて、この会社だとCLOを販売できる、できないがリスト化されています。
取扱いのある金融機関
CLOは、毎年販売されるか不明です。
販売されるといっても全ての金融機関で販売されるものではありません。
ということは、CLOを取り扱っている金融機関と取引がないと、そもそもこの融資をうけることができないです。