税理士塩見健二著
オリックス保証の概要(いわゆる別枠融資)
オリックス保証は、全ての金融機関で利用できるものではないです。
首都圏の金融機関は、利用できるところが多いです。
東海圏、近畿圏の金融機関は取扱いがないところが多いです。
オリックス保証の保証上限額は、金融機関によって5000万円だったり、2500万円だったりします。
融資期間も1年以内の短期資金は利用できない、利用できると金融機関によってかわってきます。
保証が付される条件として、既に1年以上の返済実績が必要であったり創業期から可であったりと金融機関によって異なってきます。
このようにオリックス保証は、金融機関によって保証条件が異なるので確認が必要となります。
オリックス保証の注意点
オリックス保証の保証料率は、信用保証協会の保証料率と比較すると割高になっております。
目安としては、1000万円、3年、割賦付という融資条件ですと保証料は20万円~50万円といったところです。
オリックス保証は、信用保証協会と違い業績が悪い会社への保証はしないです。
これは銀行とオリックスが債権にデフォルトが生じたとき一定の割合で貸倒損失を分け合うためだと考えられます。
オリックス保証は保証料が信用保証協会の保証料と比較し割高です。
ですので、まとまったお金ができたときは繰上弁済をすることも考えられます。
このときに返戻される信用保証料は、残存保証期間分の保証料よりも少なく返戻されてしまいます。
オリックス保証の利用方法
オリックス保証は、業績がいい会社を前提とした保証サービスです。
業績がよくて銀行のプロパー枠も保証協会の保証枠を使い切った会社が利用を検討してもいいです。
オリックス保証の申込から着金までの期間は信用保証協会と似た期間でいけます。
ですので、申込から着金まで1ヵ月ほど見ておけばOKです。
オリックス保証の保証審査
オリックス保証も信用保証協会の保証審査と同じでオリックス内部で保証審査をします。
この保証審査の仕方は、金融機関もわかっていないです。
ですので、「銀行員もとりあえずオリックスに保証審査をかけてもらいます」とだけいいます。
時期によって保証が厳しくなったりもします。
信用保証料の会計、税務処理
信用保証料の会計処理は、支払った保証料を長期前払費用として処理します。
信用保証料は、繰上弁済したときに未利用の保証料が返戻されますので事業年度毎に費用処理していくものです。
制度融資は、融資実行後1月後位に市区町村に保証料の返戻手続きをします。
この返戻金の処理は2つ考えられます。
一つ目は、先に支払った信用保証料との相殺です。
二つ目は、返戻された信用保証料を収益として認識します。
保守的な税務処理は、信用保証料が返戻された時に収益を認識する処理になってきます。
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