ソルトルック株式会社/塩見健二税理士事務所
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事業再生 2019.11.20
  • 3分でわかる!銀行から融資金詐欺に問われる事例

業績が悪化している事業者の借入金の返済に追われ資金繰りが厳しいです。

このような事業者の一部において銀行やリース会社を欺いて不正融資をうけている場合があります。

 

設備資金を利用した不正融資の仕方

不正融資の類型

よくある手法は、2種類あります。

1つ目は、2以上の銀行に同じ出店等の設備資金で融資を申し込むパターンです。

業績が悪化し資金繰りが厳しい事業者への運転資金の融資は、銀行にとって他行に対する肩代わり資金とみられるので謝絶されます。

なので出店という名目の設備資金で融資を打診します。

設備資金の融資実行後に2以上の銀行に設備の領収書を提出して融資をしてもらいます。

本当に設備資金で利用している融資は一行のみなので他の銀行からの融資は運転資金に利用されることになります。

 

2つ目は、はじめに設備資金として銀行に融資してもらった後にリース会社にセール&リースバックを打診する手法です。

セール&リースバックは、設備を一旦、リース会社に売却し、その設備をリースとし利用する方法です。

リース会社には、設備を自己資金で支払ったが手許資金が欲しいのでリースバックして欲しいと事実と異なる話をして、設備の領収書を提出します。

リース会社から設備の売却代金は、現金売上と会計処理している事業者が多いです。

この取引はダブルファイナンスという隠語も存在します。

 

銀行の不正融資のチェックの仕方

銀行は、不正融資に巻き込まれていないかを以下の手法でチェックします。

銀行は、設備資金の融資実行時に自行の口座で資金フローを確認したり、領収書をもらったりします。

事業者から提出される決算書を利用したチェックの仕方としては、固定資産台帳をチェックしたりします。

そのほかにはPLのリース料の勘定が前期と比較し、急激に増加していないかもチェックされます。

 

不正融資が発覚したときの銀行の取り扱い

設備資金として融資した資金が、運転資金と利用されていることから資金使途違反となります。

原則的な取り扱いは、融資金の一括弁済をもとめられます。

融資金が返済できずにデフォルトした場合は、融資詐欺として刑事告訴がなされる可能性もあります。

 

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