区分マンションを仕入れるときは、2個、3個とまとめて売主さんから購入するときがあります。
このようなバルク案件の融資付けの実務上の注意点を説明します。
レンダーの選定
バルク案件のレンダーの選定方法は、同一金融機関に全ての案件を持ち込むか、それとも各物件毎に持ち込むかの二択で考えられます。
各持ち込み方のメリット、デメリットは次のようになっています。
同一の金融機関に案件を持ち込む場合
メリット→同じ金融機関での融資審査、司法書士のやり取り、決済場所が同じのため融資付けの実務が楽です。
デメリット→バルクで持ちこんだときに融資量が大きくなる場合は、0円回答、自己資金負担の増大、審査期間が長くなるといった点です。
各物件毎に異なる金融機関に案件を持ち込む場合
メリット→融資審査を分散できるため0円回答リスクの軽減、一部自己資金負担の金額が軽減、審査の期間がまとめて持ち込むより短いといった点です。
デメリット→手間がかかる。金融機関ごとへの説明対応、司法書士のやり取り、決済場所のやり取りが煩雑になります。
抵当権の設定の仕方
前提は、同一金融機関でバルクで融資支援をうけたときです。
抵当権の設定の仕方は、物件毎の抵当権の設定と共同担保のいずれかになります。
抵当権の設定手数料は、共同担保の方が、物件ごとに抵当権を設定するよりも安くなります。
ですが、登記簿謄本の見栄えが共同担保だと悪くみえます。
見栄えをとるかコストを取るかは、経営者の判断です。
内入れ弁済の有無
こちらも前提は、同一金融機関でバルクで融資支援をうけたときになります。
バルク案件の一部が販売できた場合は、売却代金のうち一部を借入金の弁済に回して、残りが会社の粗利益としてキャッシュがはいってきます。
事例で言いますと、下記のとおりです。
売上1.3億円▲(仕入原価1.0億円(融資利用)+諸経費0.2億円(自己資金))=粗利益0.1億円(手残り)
売上1.3億円のお金のやり取りは、融資の返済に1.0億円、自己資金の回収に0.2億円、粗利益として0.1億円が手残りになります。
このときに粗利益0.1億円が、バルク案件の残り融資の内入金として繰上弁済の対象となります。
内入弁済の有無は、コーポレートの財務内容、金融機関の担保割れの範囲、融資の組み方で検討されていきます。