銀行融資の本質
銀行融資の基本は、返済がきちんとできるところ(信用があるところ)に対して低利で融資することです。
この返済がきちんとできるところの判断は、リスクモンスターなどのデータを使って、過去の同業種同規模の会社の倒産実績の資料を基にリスク分析をしていきます。
ですので、過去に破産した、リスケしている、創業間もないといった会社は信用がない、なので信用保証協会の保証や担保といった物で融資債権の保全を図ります。
銀行融資は、コーポレートの信用をみながら融資審査をしていきます。
不動産担保ローンを得意とするノンバンクは、コーポレートの評価を一切無視して担保力だけで融資審査をしていきます。
追加担保や別担保が求められる局面
上記で説明したとおり、銀行融資は、コーポレートの与信をみて返済がきちんとできるところに対して融資をします。
ですが、融資判断は全て正しく判断できないものです。
例えば、最近のようにコロナウイルスの影響によって企業の売上が激減したり、急激に円高に振れて売上が激減して財務内容が悪化した場合です。
それに加え、債務者が在庫を吹かしたり、架空の売上を計上したり、架空の固定資産を計上したりと大幅な粉飾決算をしている場合も与信内容がかわってきます。
業績が悪化しだしたときは、銀行から追加担保や別担保を求められません。
信用保証協会の保証枠を目一杯使います。
この保証枠を目一杯使ってもまだ業績が回復しないときに、銀行は追加担保や別担保を債務者に求めてきます。
債務シェアが変動した局面
業績が悪化したときの追加融資といった局面に不動産等のアセットの与信を使って融資を続けるといった目的の追加担保や別担保です。
今からは債務シェアが変動したときです。
これは債務シェア1位のメイン行が不動産に抵当権をはっている場合が前提となります。
抵当権を外したい等のなんらかの理由によって抵当権を持っている銀行の債務シェアが落ちてサブ行の債務シェアが1位になったときは、
そのサブ行からメイン行の債務を全て肩代わりする、その代り1番抵当をください(要するに、追加担保をください)、といってきます。
こういった提案を飲んでしまうと、もともとメイン行だった銀行から出入禁止になる可能性が非常に高いので辞めた方がいいです。
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