オリックス保証の使い方
東京の金融機関の融資には、株式会社オリックスが融資に保証を付すといったオリックス保証付融資があります。
名古屋圏や関西圏の金融機関には、オリックス保証付の商品がないです。
オリックス保証は、各金融機関の担当にヒアリングしていますと独自の審査方法があるとのことでその内容が不明と回答されます。
ですが、保証の承諾先や謝絶先をみていると以下のような保証審査の方向性がみえてきます。
一つ目は、財務内容がいい債務者で保証協会の保証枠を極度まで使い切っている会社へは保証承諾している。
二つ目は、債務超過の会社だと保証を拒否されるケースが多い。
三つ目は、前期決算にて大幅な赤字を計上した会社だと保証を拒否されるケースが多い。
このように業績がいい会社を前提に追加の融資支援をするときに活用するのがオリックス保証だといえます。
別の角度からみると、今後先行きが不透明な場合は、信用保証協会の保証審査の方が審査が緩いです。
ですので、オリックス保証を活用し、信用保証協会の保証枠をとっておくという考え方もできます。
融資する金融機関による保証条件の差異
各金融機関によって、オリックス保証の審査の内容が明確に違っています。
代表例はつぎのとおりです。
イ すでに、融資する金融機関と12ヶ月以上の与信取引がある債務者でないと保証審査に入れない
ロ 創業時から保証審査はできます
ハ 初回取引から保証審査は可能です
ニ 12ヶ月以内の短期融資には保証しない
ホ 保証期間の最長が60ヶ月であったり84ヶ月だったり
このように各金融機関によってオリックス保証が審査対象になるか否かがわかれています。
ですので、オリックス保証は、どの金融機関で融資を組むかによって保証審査の可否がわかれてきます。
ただ、オリックス保証の窓口となる金融機関は2行までというルールは統一されているみたいです。
保証コスト
信用保証料は、信用保証協会や制度融資と異なり高額となります。
信用保証料の目安はつぎのとおりです。
一番安いのは、制度融資の保証です。
保証料の半分や全額を市区町村が負担してくれる保証商品もあるからです。
次は、信用保証協会の保証です。
これは制度融資にある保証料の負担してくれない保証商品が多いです。
最後は、オリックス保証です。
オリックスは民間会社ですので公的な保証よりも割高な保証料になっています。
信用保証料の会計、税務処理
信用保証料の会計処理は、支払った保証料を長期前払費用として処理します。
信用保証料は、繰上弁済したときに未利用の保証料が返戻されますので事業年度毎に費用処理していくものです。
制度融資は、融資実行後1月後位に市区町村に保証料の返戻手続きをします。
この返戻金の処理は2つ考えられます。
一つ目は、先に支払った信用保証料との相殺です。
二つ目は、返戻された信用保証料を収益として認識します。
保守的な税務処理は、信用保証料が返戻された時に収益認識する処理になってきます。