赤字補填のための真水融資の実務上の注意点について説明します。
赤字補填のための運転資金の取り扱い
これは試算表や決算書が大赤字で手許資金がないという理由で追加融資を申し込むと赤字補填資金とみられます。
赤字補填資金は、返済原資の理由付けが困難です。
ですので、融資審査上は諸経費の支払いとなっております。
融資される金は、あくまで諸経費の支払いに充てられるんだということにします。
赤字の補填は、株主等の第三者の金で補ったということにします。
再生計画書とアクションプランの作り方
赤字補填資金と判断された場合は、融資申込の書類以外に再生計画書やアクションプランといった追加資料を求められます。
これは黒字化にむけた予算とそれを実現するためのアクションプランです。
アクションプランの書き方の特徴は、いつまでに、いくら、どうやってで文章を落とし込んでいきます。
売上増加の激甘計画や新たな投資による売上増加の計画は門前払いになります。
計画未達になると銀行員さんに怒られたり計画書の作り直しを指摘されたりします。
ですので、真面目に作り込まないと痛い目にあいます。
銀行の保全がとれていないプロパー融資の場合だと相当厳しく審査されます。
保証協会付き融資の場合は、プロパーよりも厳しく審査されないです。
融資実行までの日数
通常の申込から融資実行までは、すでに融資取引がある場合だと3週間位で着金します。
ですが、赤字補填資金は、審査が長くなったり追加資料の作成作業が入ったりします。
それに伴い着金がおくれます。
当然、着金が、支払いに間に合いそうにない場合はリスケジュール突入となります。
ですので、赤字補填資金は余裕をもって2ヶ月以上前には融資申込をしないとマズイです。