狭小物件や築30年越えの物件の中にはエレベーター無しといった不動産があります。
エレベーター無しは、管理コストが安く価格競争力があります。
ですが、融資付けが困難です。具体的には融資はつきますが融資額が伸びないです。
物件概要書の見方
エレベーター無しの疑い方は何パターンかあります。
一つ目は、地積が15坪未満の狭小物件の場合です。
エレベーターホールがそもそも作れない可能性がある坪数です。
二つ目は、建物が5階未満です。
建築基準法では31メートル以上(10階位)の建物にはエレベーターの設置を求めています。
建築基準法よりも市、区の条例は厳しく6階以上の建物にエレベーターの設置を求めているところが多いです。
なので5階はギリギリでエレベーター無しということです。
収益還元法による評価の仕方の例
エレベーター無しの3階以上は、テナントを埋めるのに一苦労するものです。
商業、店舗ビルは、重たい荷物を荷揚げできないためテナントの業種が限られてきます。
レジデンスの場合は、若年層、単身者、DINKSがターゲットとなりえます。
ファミリー、年配者はターゲットになりえないです。
そのため家賃を下げても埋まらないリスクがぬぐえないものです。
担保評価の実務においても3階以降は、0円評価とするレンダーもあります。
エレベーター有り、無しは担保評価のソフトにも項目があります。
収益物件であっても伸びない積算評価でどれだけ伸びるのかがポイントとなりえます。
この手のエレベーター無しの不動産は相場価格よりも相当低い価格で取引がなされます。
ですが、取引価額が安いといえど融資額が伸びない以上、多額の自己資金が必要となります。