運転資金が、毎月、目減りするような会社の保証協会付き融資の借換えについて説明します。
上記のような会社のための再生支援の一つとして特別借換保証というものがあります。
特別借換保証の概要
特別借換保証を利用することによる最大の特典は、月々の融資に係る約定弁済額が抑制できることによりキャッシュフローの改善がはかれます。
この保証は、運転資金、設備資金の資金使途を問わず複数口の融資を、まとめて一本化にすることができます。
融資のルールでは、運転資金と設備資金をまぜて借換することはしません。
このルールを無視して債務をガラガラポンして約定弁済額を抑制するというものです。
あと、この複数の融資口は、複数行にある保証協会付き融資もまとめられます。
手続きとしては、5ヵ年計画を作成する必要があります。
借換を引き受けてくれる銀行も5年の計画を当てにしていない感じです。
理由として、この保証が保証率が100%なので銀行としては、貸出債権がデフォルトしても貸倒れしないからです。
特別借換保証の注意点
イ 信用保証料が割高です。
だいたい3,000万円の保証をうけるのに200万円位の保証料のイメージです。
資金ショートして破産しそうな会社への支援なのでいたしかたないのでしょうか。
ロ 再度、特別借換を利用して借換をするときに一定の場合にリスケとみなされる可能性があります。
ハ 複数行で信用保証協会付き融資を利用している場合は、一本化に伴い借換をされる金融機関より出入り禁止になる可能性があります。
特別借換保証の申込から保証承諾までの期間
特別借換保証は、資金使途無視ですべての保証債務を借り換え対象とする保証になります。
いわば、軽い事業再生と考えても差支えがないです。
では、申込から保証承諾までは時間がかかったり、追加の資料提出や面談があったりするのでしょうか。
これは保証金額によりますが、一般的な運転資金や設備資金と同じ保証審査期間です。
ですので、融資申し込みから借換実行まで1月を目安に考えてもらって大丈夫です。