債務超過であっても融資支援が継続される会社について説明します。
金融機関への債務超過に陥った理由の説明の仕方
債務超過に陥った場合は、金融機関の支援だけでなく生命保険への加入拒否や事務所、社宅の引越審査にも影響を及ぼします。
ですが、債務超過の原因が一過性であることを説明できた場合は金融機関も継続支援をしてくれます。
一過性の原因としては、最近ですとコロナ禍による売上の激減ですし、その他にも災害等での特別損失や事業撤退があります。
一過性の損失原因を各勘定ごとで説明することにより正常時の固定費がいくらなのかを説明することが大切になってきます。
債務超過脱出に向けた説明の仕方と目線
債務超過は、一過性のものであると金融機関に説明して次の段階で、いつごろまでに黒字化、資産超過になる予定なのかがきかれます。
一つの目安としては、5年以内に資産超過が一つの指標になってきます。
ですので、いくらの固定費を削減して、いつまでに黒字化して、いつまでに資産超過になるということを簡単なレポートでまとめたらOKです。
エクイティファイナンス
エクイティファイナンスの方法としては、借り換えと純増の2パターンがあります。
借換というのは、DES、疑似DES、資本性ローンの3パターンです。
DESは、借入金勘定を資本に振り替える処理です。
疑似DESは、会社にあるお金を一旦貸主に返金して、その後に出資として入れなおしてもらう処理です。
資本性ローンは、日本政策金融公庫や商工組合中央金庫のローンを資本ローンという特別なローンに借り換えのことをいいます。
資本性ローンは決算書上だと負債としてカウントされますが、信用保証協会の保証審査上だと純資産とみてくれるローンになります。
次に純増を説明します。
これは第三者割当増資か債務超過の会社の株をスポンサーに引き受けてもらうオーナーチェンジかのいずれかです。
第三者割当増資は、第三者から資本出資をうける方法になります。
これらの方法は、店舗や工場といった売上がみこめる固定資産があることが前提になります。
事業撤退しまくって資産をもたず借金だけ残っている会社は、第三者からの支援をとりつけるのが困難と思ってもらって大丈夫です。
エクイティファイナンスの場合は、出資割合に変動がおこりえるため既存株主の同意も必要となってきます。
スポンサーに引き受けてもらう方法は、スポンサーの財務力をいかして債務超過の脱出を図る方法になります。