歓楽街は、東京でいうと新宿区の歌舞伎町や墨田区の錦糸町がイメージです。
他にも上野、新橋、五反田、渋谷、池袋の一部のエリアも当てはまるといっていいです。
レンダーの融資目線
レンダーが融資を検討するにあたって近隣地域の取引事例を実勢価格として参考にします。
しかし、繁華街のビルは、取引事例が少ないことから融資額が保守的にみられる可能性があります。
歓楽街は、買手が付きにくいという特有の事情があるため仕入価格に対する掛目が大きくなる傾向にあります。
この掛け目をLTC(Loan To Cost)と言います。
LTCは担保評価の掛目と異なります。
担保評価に対する掛目はLTV(Loan To Value)といいます。債権の保全率です。
例えば、LTCが90%ですと担保評価が仕入価額を上回って100%保全がとれていたとしても仕入価額の90%しか融資しないということです。
風俗ビルの存在
繁華街の商業ビルは、一部の銀行も検討可ですがノンバンクからの融資を検討する方が無難です。
ただし、購入する不動産のテナントに風俗、キャバクラ、クラブ等の水があると門前払いになる可能性が大です。
金利の高いノンバンクは風俗ビルであっても融資検討可です。
あと、忘れがちなのが買おうとしているビルの近くに風俗ビルがある場合も融資検討が困難となります。
ですので、購入検討ビルの近隣もチェックが必要です。
反社会的勢力の存在
反社会的勢力のチェック項目は、2点あります。
一つ目は、ビルの入居が発覚すれば当然に融資が門前払いとなります。
ビルの近隣にあったとしても融資謝絶があります。
融資謝絶になるのは、ビルの販売が困難なため大幅な値下げも考慮する必要があるからです。
二つ目は、ビルの入居者が転貸者になっているようなサブリース契約(転貸借契約)が介在している場合です。
この場合は、転貸人が反社会的勢力が隠れて介在しており、ビルの売主も転借人も反社会的勢力の存在をしらなかったということがあります。
ですので、サブリース物件は反社チェックが重要となります。