リスケジュール(返済猶予)に関するファイナンスについて説明します。
リスケジュール突入
リスケジュールに突入する王道パターンは、赤字が続き、プロパー融資の返済が進み、保証協会付き融資の保証枠を
使い切って現金預金が固定費の0.5ヶ月分位になった時点で返済猶予を金融機関にお願いするというものです。
では、このリスケジュールに突入するときに必要な書類はなんなのでしょうか。
一つ目は、事業計画書です。
リスケジュールは一つの金融支援です。
収支がプラスになるまで返済を猶予するものです。
ですので、事業計画書を求められます。
ポイントは、一つ一つの費目が、なぜ、どうやって減少するのかということをヒアリングされます。
ですので適当な計画を作っているとやり直しになります。
二つ目は、リスケジュール突入時に損益がマイナスですとリスケジュールをしても現金預金が赤字で食いつぶされてしまいます。
ですので、リスケジュール突入時までに損益は黒字にしておく、ないしはできる見込みになっていないとマズイです。
リスケジュールをするときは、とりあえず元本返済を0円にするのがオススメです。
それは、後述しますがリスケジュール中に真水融資がないと思った方がいいからです。
リスケジュール中
リスケジュール中の注意点は、原則として追加の真水融資の審査対象にならないです。
その理由は、既往債務の返済が滞っている先に追加融資しても返済目途が立たないからです。
ですが、不動産や有価証券を担保とした場合は、融資審査がかわってきますのでワンチャンスはあります。
ノンバンクは、担保があればリスケジュール中であっても融資審査の対象となります。
リスケジュール中は、金融機関から事業が計画通りに進んでいるのか定期的にチェックされます。
リスケジュール解消
ゴールは、リスケジュール債を正常債に借換えすることによってリスケジュールが終わります。
このリスケジュールの解消は段階をおって実施されます。
最初は、返済額0円だったものを、月々返済できる範囲で返済するといった感じです。
ポイントは、再度、返済が滞るのが一番マズイです。
余裕をもった返済スケジュールが大切です。
保証協会には、さまざまな事業再生向けの保証が用意されています。
ですが、これらの保証は、審査ハードルが高いです。
あとリスケジュールの解消は、基本的に仕入債務、人件費債務、租税債務といった他の債務の
返済が正常化されてから実施されます。