資金繰りに失敗して月末の支払いができないといった事態を未然に防ぐためにどうすればいいでしょうか。
今日は、その解決策を紹介していきます。
資金繰りに失敗するパターン
資金繰りに失敗してしまうパターンは大きく分けて3種類あります。
1つ目は、予定していたはずの入金がなされなかったときです。売上入金、売掛金の回収漏れ、手形の割引拒否がこれにあたります。
2つ目は、大きな支払いを資金繰りに織り込んでいなかったときです。社債の償還、消費税、法人税の支払いといったスポット的な支払いのカウント漏れです。
3つ目は、設備が故障した等の理由による売上入金の減少や、修理代、設備代といった臨時的な支出です。
これにより月末の資金繰りが厳しくなったことを知った日から融資の申込をしても着金が間に合わない可能性もあります。
当座貸越の極度枠の設定
月末の資金繰りがワンタッチで厳しくなったときの事前の対応方法として有効的な手法は当座貸越の極度枠の設定です。
この当座貸越の極度枠の設定は、プロパーで枠張りを行う場合ですと、ある程度のクレジットがないと無理です。そのクレジットは決算の度、改定が行われます。
保証協会の保証商品にも保証枠の極度を設定することができます。
東京信用保証協会ですと当貸1といった保証商品であったり、千葉県信用保証協会ですと予約保証といった保証商品がこれです。
信用保証協会の保証枠の設定は、プロパーでの枠張りがクレジットや業種で困難な債務者への利用を検討します。
当座貸越ですので月末のワンタッチや季節要因で売上が減少し手許キャッシュが少なくなるといった一時的な原因のときに利用して、すぐに返済するといった使い方をします。
当座貸越の最大のメリットは、運転資金として資金を借り続けないため余分な利払いを圧縮することができるといったことがあげられます。
当座貸越の利用上の注意点
当座貸越によくあるのは資金繰りが常に厳しい会社ですと一時的な資金ショートしそうなとき以外のときも手許資金が少ないので借りっぱなしになってしまう会社があります。
当座貸越は極度枠を設定するといった融資ですので返済もありません。
そのため事業再生に突入している会社で当座貸越の枠を作っている会社は、どこも限度額で借りっぱなしになっております。